そもそも経営事項審査の有効期間は?
経営事項審査の有効期間は,結果通知書(経営事項審査)を受領した後,その経営事項審査の審査基準日(直前の決算日)から1年7ヶ月の間となります。 この「1年7ヶ月」の期間は,審査基準日から起算されます。結果通知書を受け取ってからの期間ではありません。
例 決算日(基準日)令和5年3月30日で, 経審結果通知を受け取ったのが7月20日の場合,
令和5年7月20日から令和6年10月31日(基準日から1年7ヶ月)の間が 公共工事を請負うことができる期間=有効期間となります
→ となると,
令和6年3月30日の経営事項審査も受けておかなければ=公共工事の入札参加したければ毎年経審は受審しなければなりません。
毎年決算日から7ヶ月以内に経営事項審査の結果通知を受領できるよう逆算して予約を取る必要があります
注:兵庫県や岡山県の場合,入札参加の有効期間は2年間や3年間,また何月から何月まで等「自治体によって異なります」,経営事項審査の有効期限と並行してこちらの有効期間も意識して入札参加資格の申請・更新も忘れないように気をつけましょう。
また,新しい結果通知書を自治体に提出すべきかどうか,その方法(郵送・明石市のようにログインしてオンライン上で情報を更新する・姫路市のように毎年格付け申請が求められる・神戸市のように郵送しなくて良くなる・兵庫県は経営事項審査の結果を共有できるため結果通知書の送付は不要etc)も自治体によって異なります。入札参加資格申請の手引きを参照したり,自治体の窓口に確認しておくようにしましょう。
経審の有効期限が切れてしまうと?
入札参加資格が有効期間中でも,経営事項審査の有効期間を過ぎている場合は,入札参加をしたり指名を受けて公共工事を受注したりすることはできません。
有効な経審の結果通知書がないのに入札参加をした場合,指名停止等の罰則を受け一定期間その自治体からの公共工事を受けることができなくなってしまいます。
まとめ
経審の有効期限を忘れてしまうと,大切な会社の命綱を一本切ってしまうことになります。
決算期を変更した際等,経審の受審を忘れないように気をつけましょう。
決算日から決算書が出来上がるまで約2ヶ月,そこから決算変更届を提出し,経営事項審査を予約して必要書類を準備するのに1-2ヶ月,経審の受審日から結果通知書の受領まで約1ヶ月(補正がなければ)が目安です。1年7ヶ月は余裕があるようで結構ギリギリです。
また決算書を確定するまでにできる経審の点数アップの方法もあるので,経営事項審査の準備は早めに取り掛かるようにしましょう。
ご不明の点があれば,経営時事項審査に特化した行政書士までお気軽にご相談ください。